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 リレー小説「転の章:4」の続き、その2です♪


 予定よりも大幅に遅れた上に、すごく会話が抽象的すぎてぐだぐだ、さらにまたしても途中でぶちっと切れて、をーい; って感じなのですが、仕方ないんだよ、今日は職場の同僚と呑みに行った後で仕上げたんだからこれ(サイテー;)。。。

 完全に、説得力のないことをティーナに言わせてそれでいいのかよ、平気なのかよ、もっともだとうなづくなよディーンの鏡像(ミラー)、そしてそれをそのまま載せてしまう史上最悪な俺…! って感じです。
 でもどう説明すればいいのか、考えつかなかったんですね;
 
 ディルナスさんが聡明→だからディーンの鏡像の素性をごまかせない…
 
 うーん。うーん。。。
 なんだこれ、わからない…わからないな…(-_-;)
 マッカラン12年をダブルのロックで二杯(他いろいろ)呑んだ頭で考えようというのがそもそも間違いなのか。。。
 
 いや、今日は選挙カーがやたら走り回って10分と落ち着いていられない(何せ市議会候補は38人もいる;)環境下で、やってられませんでした昼間は;
 抗議すると選挙妨害だと言われそうですが、住民の生活は脅かされても(精神的苦痛を与えられても;)我慢しろというのですか、そうですか、それが民主主義ですか、自由民権バンザイですね。。。orz
 めさめさ、ささいなことでしたが、書いているとすぐに「お願いします」のコールで集中力が途切れて「うがー!」と狂乱していたりなんだり。

 いずれにせよ、もっとうまい言い訳を思いついたら修正するということで(をい;)。
 リレー小説という独自の、書いてすぐブログ出しという生の良さを重視すると、こういうこともあるんじゃないかな、ということでこのまま上げておきます。
 本当はもう少し、ディルナスさまとティーナの場面まで書いて上げておきたかったんですが、ここいらでギブです(-_-;)
 なので、またしても場面一個、自動的に増えましたね。。。
 あと四場面…いや、下手したらもうひとつくらい増殖するかも(爆)
 作中に、実はギアスネタが入っているのは単なるご愛嬌ということで(笑)
 次回更新は21日の土曜日希望ですvv


「それでは、私はこれで」
 一分の隙もなく、きちんと仕込まれた正しい作法で、お茶を注ぎ終わったマージは軽く頭を下げると、その場から失礼する旨をティーナに告げた。
 「もうじきディルナスさまもお見えになります故、お茶をお召し上がりながらおくつろぎの上、どうぞそのままお待ちくださいませ」
 最上級の丁寧語を何ら躊躇なく連発したマージはにっこりとティーナにやわらかな微笑みを残しながら、そっと部屋から下がっていった。
 彼女がドアの向こうに完全に消えて見えなくなるまではと思い、我慢に我慢を重ね、なるたけ動揺している素振りなど見せぬよう、ティーナは精一杯に表面上の平静さを取り繕っていた。
 けれど、ドアがぱたんと閉まって本当にすぐのこと。時間を計ればきっちり十カウント経過後には、がばっとソファから立ち上がり、一目散にディーンの鏡像がそっと身を隠しているはずのテラスに向かうのだった。
 「先生…先生っ」
 なるたけ物音を立てぬよう、そっとテラスに通じる窓を開けながらひそひそ声で彼を呼ぶと、件の人物は彼女の側に体を向け、ひょいと何でもない風にその顔を見せた。
 「ど、どうしましょう、先生。ディルナスさまがお茶を…。それも二人分のご用意を命じられたのですって…! も、もしかして、ディルナスさまは先生のことを気づいていらっしゃるんじゃ…」
 「たぶん、おそらくは。きっとそうでしょうね。さすがはディルナスさまだ。この屋敷で起こることは何ひとつ抜かりなく把握されているらしいです。何分いたしかたなかったこととはいえ、あちらの強引な出方もありましたおかげで、私もかなり騒ぎを大きくさせてしまいましたし…」
 「それじゃ、これからどうしたら…」
 「まあまあ、落ち着きなさいティーナ。こうなった以上、もう私は逃げも隠れもいたしませんよ。堂々とディルナスさまにお目通りを願い出てもかまいませんが…?」
 「そんな…!」
 とっさに出た自分の声の大きさにティーナは驚き、慌てて口を手でふさいだが、それでも周囲をきょろきょろとうかがいつつ、さらに先を続ける。
 「そ、それじゃディルナスさまにはどうご説明申し上げたら、この状況がご理解いただけると…」
 「なに、そう案じることはありません。…そうですね、こんな理由はいかがでしょうか?」
 ディーンの鏡像(ミラー)は、何やら楽しい悪戯を思いついた子供のような素振りで、ちょいちょいと自分の人差し指をティーナの眼前で振った。
 「私の大切な教え子が何やら窮地に陥っているとの情報が耳に入りましたので、急ぎかけつけることを何よりも優先順位とし、失礼を承知でこちらに直接参りました次第なのですが…ってね」
 「え、だけど。窮地って…?」
 思わず自然に眉根が寄り、ティーナは不安げな声をもらした。
 「そんな、いったい何があったのかって詳しい説明が求められたら、いったいどう答えれば」
 「そう大げさに考えなくても…」
 ディーンの鏡像はますます表情を曇らす彼女をなだめにかかる。
 「まあ、なんとかなりますよ、なんとかね。ええ、大丈夫ですよ。私がどうにかいたしますから、あなたがそう気負うことは…」
 「でも…!」
 ほとんど涙目といった様相で眼を潤ませながら、ティーナは彼に食い下がった。
 「そんな適当にごまかそうとしたって、こちらが思うほどたやすく納得していただけるような方では。そんな方ではないと思うのです…。だって、ディルナスさまはあんなにも…。セシルさまにも、屋敷内で働く方々にも、分け隔てなく徹底した気配りをほどこされるほど聡明なお方なのに…」
 「ふ…む」
 ティーナの主張にはディーンもうなずけるところがあったのか、あごに指を置いてしばし熟考を試みる。
 そして実に十四通りもの案を瞬時に思いつくに至ったが、やはりこの場は無理をしないほうが懸命であろうという判断を下すことにしたようで、ほうっと一息を吐いた。
 「確かに。どう転んでも私たちの方が分が悪いのは明らかなようですね。それでしたら、私が消えていた方が通りが良さそうというもの。ティーナ、あなたに事後を全面的にお任せしようと思うのですが、大丈夫でしょうか」
 「えっと…。それは」
 ふいに、どくんと胸が高鳴り出して思い出す。
 ミランダが自分たちを襲う前、猫に憑依したアガシが彼女を訪れる、そのもっと前。
 ディルナスは、言った。
 ティーナに、助けてほしいと。
 自身がとらわれている、この全てのしがらみから解き放ってもらいたいのだと。
 そう切なげにもらした彼の表情にうかぶのは、憂い・悲しみ・絶望感。
 それら負の感情が満ち満ちるあまりに、まるで彼だけがこの世の終焉を今しも垣間のぞいているかのよう。
 事の真相に至っては未だに皆目見当もつかないティーナであったが、極めてひどく思いつめている渦中に彼が据え置かれていることは間違いない。
 そんな相手を前にして、自分はいったい何をすればいいのか。
 閉ざされたミルクの白い闇、見通しのきかない霧の中に放り出されたと同じ、ひどく険しい崖を手探りで進むようなものに等しい。覚悟を決めたこととはいえ、そんな羽目に自分が追い込まれたことは、正直、口にしがたいつらさがあった。
 だが、ティーナはそれすらもやり遂げなければならないのだ。
 あの守り石すらラズリに預け、ディーンの助力もこの先仰がないと、ここで一旦決断したからには。
 「はい、なんとか…。全力でやってみます。自信はあまり、ありませんけど」
 「結構。何はなくとも、その心構えだけがあれば事足りるでしょう。そして、もしもいざという時がありましたら、また私を頼りにしてください。それならば私も安心してあなたを見守り続けることができるというもの」
 唇の端にくすくすとひそやかな微笑をもらし、「この際ですから」と彼は再び口を開いた。
 「それでは最後に。ひとつ、大事なことを教えてさしあげましょう」
 「大事なこと、って…?」
 「嘘をつく時の心構えですよ」
 にっこり。どこまでも人の好い表情を浮かべるディーンの鏡像(ミラー)は、小首をかしげてどういう意味かといぶかしがるティーナと相反する様相を示す。
 「そんな…。嘘をつくなんて、あたし」
 「ごまかしも、虚偽も、取り繕いも、本質は嘘をつくこととほぼ同じことでしょう…? 違いますか」
 故意に嘘をつくことなんてできない、できっこないと思うのに。
 そう、ふるふると首を振るティーナの頬を、彼はそっと両手で包み込むように触れ、自分の方にその顔を向けさせた。
 「せ…んせ…い?」
 「…いいですか、ティーナ? こんな風になさい」
 眼鏡の奥に潜むのは、おだやかながらも、どこか挑むかのような鋭いまなざし。
 彼は何やらこれまでとは全く異なる、強い意志を込めて、彼女のまぶた付近を静かに唇で触れた。
 急な出来事に驚いて声をなくして目を見開くティーナ。
 そんな彼女の持ち前の、どこか深い海の底を思わせる、藍が混じり合って黒く輝く水晶の瞳を彼はじっと見据えた。
 「嘘をつくときは、相手からけして目をそらさぬよう。不自然に顔をそむけたり、声を上ずらせたり、焦って早口になったり、緊張して手足を震わせたりなどなきように。普段と全く変わらないよう、いえもっと、そう…どこまでも泰平然として、ゆったりくつろいだ表情で臨みなさい。胸の内に起こる嵐も、動揺など、全て見ないふりをして。そうして、もっともらしく振る舞いながら、まことしやかなデタラメを、相手にすらすらと諳んじてやればいいのです。さすれば口からでまかせについたはずの嘘も、いつしか真実に変わることでしょう」
 ウソヲツクトキハ、アイテカラケシテメヲソラサヌヨウ。
 クチカラデマカセニツイタハズノウソモ、イツシカシンジツニカワル。
 ティーナは思わず、無機質気味に胸の内で何度も彼の言葉を反芻させていた。
 「とにかく、後ろめたいことなど自分には何ひとつとしてないのだと、常に堂々と構えていなさい。相手もあなたのそんな余裕のある態度を見て、どこにもつけいる隙など見つからずに、うっかり全てを信じるでしょうから。嘘から出た真実(まこと)という言葉通りにね」
 …いったい、教師自らが嘘吐きの勧めを生徒相手に懇々と諭すというのはいかがなものか。
 ティーナは彼の教えに半ば呆れかえりそうになりながらも、それでもこれは今後の自分の身に降りかかってくるはずであろう、艱難辛苦を誰よりも案じての彼なりの励まし方なのだと即座に理解した。
 そう思うと、その一言一言に対する重みが増し、大切に覚えていこうと心に誓いを立てたとたん、実に晴れ晴れとした気分になった。
 そんな自分の決意表明の証として、深くこくりとうなずく。
 するとディーンもそれにいたく満足したのか、同じようにうなずき返しながら、そっと彼女の頬から手を離すのだった。
 「さ、ティーナ」
 そして彼は、ティーナにすぐさま行動を促す。
 さも、いつまでもこんなところでぐずぐずしていたら今しもディルナスが戻ってきてしまう、とでも言いたげに。
 「先ほどの空になった胡桃はありますか? ええ、そうです。そうやって殻同士を合わせて…」
 彼に言われるまま、ティーナは制服のポケットをまさぐると、かちりと指先に触れる固いものの存在を覚えた。
 よくぞ先のごたごた騒ぎで失くさなかったものだと、自分のとっさの判断によくよく感心したが、あまりそうしみじみと浸っていられる余裕はこの際ない。
 ティーナは慌てて胡桃を取り出すと、彼が示した仕草通りに、二つに割られた胡桃の殻をそれぞれ手に合わせ持った。
 「はい、結構ですよ。そうしたらこう唱えなさい。“QUO‐QUE・QUO‐QUE・QUO‐QUE”と」
 「わかりました。…やってみます」
 心をこめて、一音、一音。
 一語一語はよく区切って、滑舌をしっかりと。
 大切に大事に。やさしくその腕(かいな)に抱くように。真綿にそっとくるむように。
 けれどそれでいて、しっかりと持てる力全てをふりしぼって。
 かなり微に入り細に混じる注意を受けて、ティーナは出来る限り慎重に、かつ落ち着き払った態度で、彼が命じるままに言葉を発するのだった。
 QUO‐QUE・QUO‐QUE・QUO‐QUE
 ――すると、たちまちの内に。
 音もなく、色も変えず。実に唐突に忽然と、ティーナの前から彼の姿は消えていた。
 それはまるで、本当にこの場では最初から、彼女の他に人の姿があったことなど、全く想像だにさせないかのように。
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着々と
お疲れ様です!
ちゃくちゃくと進んでいますね。
ディーン鏡像さんは、鏡像でも先生らしく退場されましたね。
さて、ティーナはディルナスに上手く渡り合えるでしょうか…。
次回はディルナスvsティーナ!
(なぜvs…?)
待て次号!
いさな 2007/04/21(Sat)20:09:52 編集
ティーナ、負けっぱなしですが(^^ゞ
 いさなさん、コメントありがチュー!

 ディーンの鏡像さん、先生らしかったですかvv
 そう見えて下さっていたなら「やったー(^O^)」なのですが、自分としては「あれ…? もしかして先生、単にティーナに触れたかっただけでは(問題発言)」と思ったので(^^ゞ>まぶたにチッス☆
 今回の私のテーマは一貫して「総受けティーナを書く」ことなんじゃないかと思う今日この頃…。
 やたらとチッス☆連発しているのはこのためなのかしら; 直接表現多いよね、自分;

 ディルナスさんとVSですが、やっぱり色仕掛けでティーナ負けました…(;´Д`)
 でも最後は愛する人に会いに行くために元気ハツラツゥ!に出かけていきましたよ、Common!(笑)
 
 次回はよーやく! 彼岸達成…じゃなかった(死んでどうする!)悲願達成の「ティーナとラズリ再会の巻」ですよねvv
 よく考えたら昨年末にいさなさんがティーナを単独で学園外に出してから、今年に入るまで彼らは会ってなかったんですよおお(笑)
 う、うわー; なんか気合入りますね!
 でもまた空回りとかしちゃっていたらごめんなさい;
 次回は来週の火曜日か水曜日更新ですvv
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